【持論】
自分の家族や友人のスマホが壊れたり、小学校に上がった子供に持たせるスマホで何が良いかとウェブで調べてみると、候補として結構出てくるのがエントリーモデルのスマホ。
謳い文句には「性能はこれで十分」「コスパ最高」等と書かれることが多いが、スマホオタクの自分からすれば、おや?と思われるような記事も散見される。
ある程度知識がある層は「この機種を推すとか謎」「もっと良い端末あるだろ」と突っこみをいれたくなった例も多いのではないだろうか。
現在スマホ業界は成熟期。様々な機種が発売される中、どんどん篩に掛けられ、残酷にも「もうこの機種だけ使っておけばいいじゃん」って端末がだいぶ固まってきている。その中でエントリースマホを、少なくともメイン機とする選択肢は基本的に無いと思った為、以下その根拠を述べていく。
※なお、おすすめのスマートフォンについてまとめた記事はこちらから。
【使ってもいい層もいる】
はい、いきなりタイトル詐欺になってしまうんですけど、使ってもいい層は限定的だがいる。
それは『ほとんど電話かLINEしかしない高齢者』これに尽きる。
SNSやアプリでゲームをしない人は基本的に「何でもいい」という結論になってしまうのだが、エントリーモデルは基本軽い。力の弱い高齢者にはまさに軽さは正義。また、高齢者用に「シンプルモード」「かんたんモード」が搭載されている機種もある。10,000円代のスマホもある為、この層には刺さるっちゃ刺さる。
最も、ガラホを使ったほうが安上がりの事も多い為、そちらを使う選択肢もあり。
【そもそもエントリースマホって?】
エントリースマホの定義って何なの?と言われると意外と明確な返答は難しかったりする。何故ならエントリーモデルとミドルレンジの明確な区分けはされていないから。
3万円代とか、SOCがSnapdragon480以下だったりとか、よく基準にされる事はあるけども、例えばXiaomiから発売されている『Redmi Note11』は2万円代でSnapdragon680 5Gを搭載し、90Hzのリフレッシュレートに対応。値段的にはエントリーモデルだが、性能で言えば明らかにミドルレンジ以上である。
その為、ここでは一旦、エントリーモデル=SOCがSnapdragon480以下で定義しようと思う。
【性能はどうなのか】
Snapdragon480以下の端末を一般的な層が使っているとぶち当たる壁が『シンプルに動作が遅い』事。これはハイエンドを利用していた人ならとくに顕著に感じられる部分。ブラウジングや動画視聴に関しては、別に使えないわけではないけど、サクサクは動かない。
それもそのはず。仮に480搭載機のOppo A 55s 5GをAnTuTuベンチマークで測定したとして、およそ28万~30万点。
僕はSnapdragon765G搭載のXiaomi mi 11 lite(購入時3万円代)を持っているのだが、それのベンチマーク結果は50万点越えと軽く2倍弱の性能差がある。ちなみにこちらはゲームも出来てブラウジングもサクサクである。
とあるサイトで『普段、スマホで何をするか』とアンケートを取った際、20代のうち7割が『動画視聴』『SNS』と回答した例がある。毎日使うものである以上、地味ながらも、常にもっさりした動作を許容して生活していくのはストレスだと思う。
【競合が強すぎる】
別に使い方によってはSnapdragon480以下搭載のスマホを持たせる事も悪い選択肢とは言えない。
問題は比較対象に上位互換がいる事。上記のRedmi Note11やXiaomi mi 11 liteを始めとしたスマホは、本当の意味での『コスパ最強』であり、値段や性能面においてはこれを超えるのはなかなか難しい。というかこの2機種の完成度は本当にやばい。
中古で良いなら7aが出た今、Google Pixel 6aもフリマサイトで3万円代で買える為、こちらも選択肢に挙がる。
ならば価格で勝負して1万円代のエントリースマホはどうかと聞かれると、結論から言うとこの価格帯を購入するならもう1,2万出せばその何倍もの性能の端末を買えるため、全くオススメできない。
【結論:性能の悪いスマートフォンは持つな】
値段が安くてもそれなりに使えるスマホというのは案外ある。
使い道は人それぞれとはいえ、基本的なスペックが整っていない端末は、そもそもとして日常使いに支障が出るため、やめておいたほうがいい。
京セラがスマートフォンから撤退したり、FCNTが民事再生の適用を申請したりと、日本のスマホ界隈は暗いニュースが多い。この2社はエントリーモデルにも力を入れてきたが、やはり苦境に立たされた背景には、Softbankやauが中華系のスマホを導入したのも大きいだろう。
我らがSonyも独自性で何とか粘っているが、数年後にはどうなるのか…とにかく頑張ってほしい。